自由研究・ゼラチンが固まらない果物を調べよう

同じゼリーなのに、なぜ固まらないことがあるのか

ゼラチンを使ってフルーツゼリーを作ろうとしたのに、なぜか固まらなかった。

そんな経験はありませんか。

実は、これは単なる失敗ではありません。果物の種類によっては、ゼラチンを固まりにくくする成分を持っているものがあります。

この性質を利用すると、「ゼラチンが固まらない果物を調べる」という理科の自由研究にすることができます。

ゼラチンは何で固まるのか

ゼラチンは、動物の骨や皮などに含まれるコラーゲンというたんぱく質から作られています。

お湯に溶かしたゼラチンは、冷えると網の目のような構造を作ります。その網の目が水分を抱え込むことで、ぷるぷるしたゼリーになります。

つまり、ゼラチンゼリーは「たんぱく質の力」で固まっていると言えます。

ゼラチンを固まりにくくする果物

一部の果物には、たんぱく質を分解する酵素が含まれています。

代表的なものは、生のパイナップル、キウイ、パパイヤ、いちじくなどです。

これらの果物に含まれる酵素は、ゼラチンのたんぱく質を切ってしまいます。そのため、ゼラチンが網の目の構造を作りにくくなり、ゼリーが固まりにくくなるのです。

反対に、みかん、りんご、バナナなどは、ゼラチンを強く分解する酵素が少ないため、比較的固まりやすい果物です。

自由研究で調べるポイント

この実験では、いくつかの果物を同じ条件でゼラチン液に入れ、冷蔵庫で冷やします。

そのあと、どの果物のゼリーが固まり、どの果物のゼリーが固まらなかったかを比べます。

調べると面白い組み合わせは、次のようなものです。

  • 果物なしのゼリー
  • 生のパイナップル入りゼリー
  • 缶詰のパイナップル入りゼリー
  • キウイ入りゼリー
  • みかん入りゼリー

特におすすめなのは、生のパイナップルと缶詰のパイナップルを比べることです。

生のパイナップルには、たんぱく質を分解する酵素が残っています。しかし、缶詰のパイナップルは加熱処理されているため、酵素の働きが弱くなっています。

そのため、生のパイナップルではゼリーが固まりにくく、缶詰のパイナップルでは固まりやすいという違いが出ることがあります。

実験の準備

用意するものは、ゼラチン、砂糖、水またはジュース、調べたい果物、透明なカップです。

ゼラチン液は、すべてのカップで同じ量にします。果物の量も、できるだけ同じくらいにそろえると比べやすくなります。

たとえば、同じ大きさの透明カップを5個用意し、それぞれに同じ量のゼラチン液を入れます。

そこに、果物なし、生パイナップル、缶詰パイナップル、キウイ、みかんを入れて冷やします。

観察するときのポイント

冷蔵庫で冷やしたあと、すぐに結果を決めてしまうのではなく、何時間後にどのくらい固まったかを記録すると、自由研究らしくなります。

たとえば、2時間後、4時間後、次の日の朝に観察します。

観察するときは、次のような点を見るとよいでしょう。

  • カップを少し傾けたときに流れるか
  • スプーンですくえるか
  • 表面がぷるぷるしているか
  • 果物のまわりだけやわらかくなっていないか

自由研究としてのまとめ方

まとめるときは、最初に予想を書きます。

「パイナップルはゼリーに入っていることが多いので固まると思った」でもよいですし、「生のパイナップルは固まらないと聞いたので、本当にそうなるか調べたい」でもよいです。

次に、実験方法を書きます。

どの果物を使ったか、ゼラチン液をどれくらい入れたか、何時間冷やしたかを書くと、読む人に実験の様子が伝わります。

そして結果を表にします。

最後に、なぜその結果になったのかを考えます。

生のパイナップルやキウイでゼリーが固まりにくかった場合、それは果物に含まれる酵素がゼラチンのたんぱく質を分解したためだと考えられます。

缶詰のパイナップルが固まった場合は、加熱によって酵素の働きが弱くなったためだと考えられます。

まとめ

ゼラチンが固まらない果物を調べる実験は、身近な材料でできる自由研究です。

ただゼリーを作るだけではなく、「固まる」「固まらない」の違いを比べることで、果物に含まれる酵素の働きを学ぶことができます。

特に、生の果物と缶詰の果物を比べると、加熱によって酵素の働きが変わることも調べられます。

おいしいゼリー作りの中に、たんぱく質と酵素の理科が隠れているのです。

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