中学生の勉強では、市販の参考書や問題集が役に立つ場面があります。

定期テスト前にもう少し練習したい。
苦手科目を基礎からやり直したい。
高校入試に向けて、3年間の内容を整理したい。
理科や社会の用語を短時間で確認したい。

このようなとき、市販教材は家庭学習を助けてくれます。

ただし、参考書や問題集は、たくさん買えば成績が上がるものではありません。大切なのは、今の学力、目的、使う時期に合ったものを選ぶことです。

評判のよい教材でも、本人に合っていなければ続きません。難しすぎる問題集を買っても、最初の数ページで止まってしまうことがあります。反対に、簡単すぎる教材だけを使っていても、定期テストや入試の得点にはつながりにくい場合があります。

この記事では、中学生が市販の参考書・問題集を選ぶときに、最初に考えておきたいポイントを整理します。

市販教材は「目的」で選ぶ

中学生の市販教材は、教科名だけで選ぶより、使う目的で選んだ方が失敗しにくくなります。

同じ数学の問題集でも、定期テスト前に使うもの、苦手を戻すために使うもの、高校入試の応用問題に備えるものでは、役割が違います。

英語でも、単語を覚える教材、文法を確認する教材、長文読解を練習する教材では、使い方が変わります。

そのため、教材を買う前に、まず次のことをはっきりさせる必要があります。

  • 今、何のために使うのか。
  • いつまでに使うのか。
  • どのくらいの難しさが合っているのか。
  • 最後まで使える量なのか。

この確認をしないまま買うと、本棚に問題集だけが増えて、実際の勉強はあまり変わらないことがあります。

学校ワークを無視しない

中学生の家庭学習では、まず学校のワークを大切にしてください。

特に定期テスト対策では、学校ワークが基本になります。テスト範囲に合わせて出されることが多く、学校の授業内容ともつながっています。

市販の問題集は、学校ワークの代わりにするものではありません。学校ワークを解いたあと、同じ単元をもう一度確認したいときや、問題量を増やしたいときに使うものです。

学校ワークが終わっていないのに、市販教材ばかり増やしても、得点は安定しにくくなります。

  • まず学校ワークを解く。
  • 間違えた問題を直す。
  • そのあと、必要に応じて市販教材を使う。

この順番が大切です。

苦手科目には難しい教材を買わない

苦手科目を何とかしたいとき、保護者の方はしっかりした問題集を買いたくなるかもしれません。

しかし、苦手科目にいきなり分厚い問題集や難しい問題集を使うと、かえって続かないことがあります。

苦手科目に必要なのは、まず「できるところ」まで戻ることです。

  • 薄い教材。
  • 基本問題が多い教材。
  • 解説がわかりやすい教材。
  • 短い期間で一周できる教材。

苦手克服では、このような教材の方が使いやすい場合が多くあります。

分厚い問題集を買うと、買ったときは安心します。けれど、苦手な生徒ほど、量の多さに圧倒されます。途中で止まってしまえば、どれほど評判のよい教材でも効果は出ません。

苦手科目では、厚い本より、最後まで終わる本を選ぶことが大切です。

定期テスト用と高校入試用は違う

定期テスト対策と高校入試対策では、使う教材が違います。

定期テストでは、学校で習った範囲を正確にできるようにすることが中心です。教科書、ノート、学校ワーク、授業プリントとのつながりが重要になります。

高校入試では、中学3年間の内容を広く確認し、初めて見る問題にも対応する必要があります。過去問、総復習教材、入試形式の問題集が必要になる時期もあります。

定期テスト前に入試用の難しい問題集ばかり解いても、学校のテスト範囲に合わないことがあります。反対に、中3の秋以降に定期テスト用の確認だけを続けていても、入試本番の形式には慣れにくくなります。

市販教材は、使う時期と目的を分けて考える必要があります。

一問一答だけでは入試対策は完成しない

理科や社会では、一問一答形式の問題集がよく使われます。

一問一答は、用語の確認には便利です。短い時間でも取り組みやすく、覚えているかどうかをすぐに確認できます。英単語や重要語句の暗記にも使いやすい形式です。

ただし、一問一答だけで入試対策が完成するわけではありません。

入試では、資料、グラフ、表、文章、実験結果を読んで答える問題も出ます。語句を覚えていても、それを資料問題や記述問題の中で使えなければ、得点につながらないことがあります。

一問一答は、知識を入れるための教材です。その知識を使えるようにするには、別の問題演習が必要です。

10分ドリルは「始めやすさ」に価値がある

中学生の家庭学習では、毎日長い時間を確保できるとは限りません。

部活動、学校行事、習い事、体調、気分によって、勉強時間は変わります。そのようなとき、10分程度で取り組める短時間ドリルは使いやすい教材です。

短時間ドリルは、重い勉強を始める前の入口になります。

  • 夕食前に1ページ。
  • 寝る前に用語確認。
  • 休日の朝に計算練習。
  • 塾のない日に短い復習。

このような使い方ができます。

ただし、短時間ドリルだけで定期テストや高校入試の対策が完成するわけではありません。短時間ドリルは、勉強の習慣を作る、忘れている内容を確認する、基本をくり返すための教材として考えるとよいです。

買いすぎると失敗しやすい

市販教材でよくある失敗は、買いすぎです。

本棚には問題集が何冊もある。
けれど、どれも最後まで終わっていない。
最初の数ページだけ書き込んで止まっている。
新しい教材を買うたびに、前の教材がそのままになる。

この状態では、教材が増えても勉強は深まりません。

中学生には、まず使う教材を絞ることが大切です。

  • 学校ワークを中心にする。
  • 必要な市販教材を1冊選ぶ。
  • 最後まで進める。
  • 間違えた問題を直す。
  • 足りない場合だけ、次の教材を追加する。

この順番の方が、家庭学習は安定します。

市販教材を選ぶときの確認ポイント

市販教材を選ぶときは、次の点を確認してください。

  • 本人の今の学力に合っているか。
  • 目的がはっきりしているか。
  • 解説が読めるか。
  • 問題量が多すぎないか。
  • 定期テスト用か、入試用か。
  • 最後まで使えそうか。

特に大切なのは、「最後まで使えそうか」です。

良い教材でも、本人にとって重すぎれば続きません。見た目がしっかりしている教材ほど、実際には使い切るのが難しいこともあります。

中学生の教材選びでは、立派な本を選ぶことより、今の勉強に実際に使える本を選ぶことが大切です。

目的別に市販教材を選ぶ

市販教材は、目的別に考えると選びやすくなります。

  • 定期テスト前に使う教材。
  • 苦手科目を基礎から戻す教材。
  • 高校入試に向けて3年間を総復習する教材。
  • 理科・社会・英単語などを暗記する教材。
  • 短時間で取り組めるドリル教材。

同じ「中学生向け問題集」でも、役割はそれぞれ違います。

以下のリンクでは、目的別に市販教材を紹介しています。