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高校の種類の説明|高校受験

小学6年生や中学1年生から、「高校受験ってどういうのですか?」という質問を時々聞きます。学校の友達との会話で、高校受験や高校のことについて話題に上ることが、たまにあるようです。

小学6年生や、中学1年生ですと、高校受験はまだ先のことですし、高校について入ってくる情報も少ないです。そのため、中学2年生や中学3年生、そして大人なら誰でも知っているようなことを知らないことも多々あります。

そこで、高校のことや高校受験のことを、基本から分かりやすく説明します。今回は、高校を、運営者と教育内容の2つによって分類してみましょう

高校の種類 — 運営者

誰が高校を運営しているのかで分類すると、高校は国立高校、都道府県立高校、市立高校、私立高校に分類されます。

国立高校

国立高校は、日本の国立大学法人が運営しています。ですので、「国立大学付属~高校」となることが多いです。国立大学付属校は、東京だと、筑波大学付属高校や筑波大学付属駒場高校や学芸大学附属高校やお茶の水女子大学付属高校があります。

都道府県立高校

都道府県立高校は、それぞれの都道府県が運営しています。たとえば、茨城県ならば茨城県立高校、東京都ならば東京都立高校、大阪府ならば大阪府立高校、北海道ならば北海道立高校です。

市町村立高校

市立高校は、市が運営しています。茨城県には市立高校はありませんが、千葉県などはあります。千葉市立千葉高校、千葉市立稲毛高校、習志野市立習志野高校があります。もちろん町立高校や村立高校などもあります。それらは北海道に多くあるようです。北海道えりも町は、町立で北海道えりも高等学校を運営しています。都道府県立高校や市町村立高校をまとめて公立高校と呼びます。ちなみに、茨城県は公立の高校は県立高校しかありません。

話はそれますが、高校以外についても似たような分類ができます。たとえばレジャー施設などでも、国の運営、県の運営、市町村の運営、民間企業の運営というように分かれています。茨城県ひたちなか市の海浜公園は国が運営しています。茨城県大洗町の大洗水族館は茨城県が運営しています。茨城県日立市のかみね公園動物園は日立市の運営です。福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズは、民間企業の運営です。

私立高校

私立高校は、民間の学校法人や株式会社やNPO法人、簡単に言うと民間(一般)の団体や企業が運営しています。茨城県では茨城高校、水城高校、土浦日本大学高校、明秀学園日立高校、常総学院高校、江戸川学園取手高校などです。私立高校はこのほかにも数多くあります。これはどの都道府県でも同じです。文部科学省の調べでは、平成22年と古いデータですが、全国都道府県の高校、5116校のうち、国立が15校、公立が3780校、私立が1321校となっています。

高校の教育内容

次に高校で学ぶ科目や内容の面から、高校を分類してみましょう。高校は普通科と専門学科と総合学科に分類されます。普通科は、簡単に言うと、中学校の科目履修の延長にあります。

普通科

高校の普通科に通う生徒が学習する科目は、国語、地理、歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭、情報です。国語は現代文、古典、国語総合、国語表現に分かれます。歴史は日本史と世界史に分かれます。公民は現代社会、倫理、政治・経済に分かれます。理科は物理、化学、生物、地学に分かれます。芸術は音楽、美術、工芸、書道に分かれます。外国語はコミュニケーション英語、英語表現、英語会話に分かれます。数学は数1、数A、数2、数B、数3に分かれます。これら全ての科目を履修するわけではありません。これらの科目のうち幾つかの科目は選択科目となっていて、複数の選択候補から選択するようになっています。普通科は、大学進学や就職に広く対応しているのが特徴です。中学生が、自分が将来、どんな道に進み、どのような仕事をしたいのか、まだ定まっていない場合は、とりあえず普通科に進むことが多いです。また、大学進学を目標とする場合も普通科への進学になります。

専門学科

専門学科は、主に職業教育を行う学科と、主に職業以外の専門教育を行う学科の2つに分かれます。職業教育を行う学科は、かつては職業学科と呼ばれていました。職業教育を行う学科には、農業科、工業科、商業科、水産科、家庭科、看護科、情報科、福祉科などがあります。職業以外の専門教育を行う学科は、理数科、英語科、国際科、文理科、体育科、芸術科などがあります。普通科で学習する科目を特化して専門的に学習します。職業を専門的に学習する学科の生徒は、かつては高校卒業と同時に社会に出て、職業人として働くのが普通でした。現在では、職業学科の生徒も、高校卒業後、すぐには就職せず、大学や専門学校に進学するケースが多くなっています。工業科を卒業した生徒は大学の工業系の学部に進学するというようなケースです。

他には、職業学科の1つ1つの科はさらに細分化しているということがあります。工業科は機械科、電気科、土木科、工業化学科、建築科、情報処理科などに分かれます。商業科は、商業科、国際ビジネス科、情報科などに分かれます。農業科は園芸科、畜産科、食品加工科、森林科、農業科に分かれます。

また、かつては工業高校、商業高校、水産高校というように、1つの高校=1つの職業科となっていたのですが、現在は少子化の影響や、職業学科の不人気などもあって、状況が変わっています。茨城県ならば水戸商業高校や日立商業高校もあるのですが、1つの高校が普通科と商業科を併設していることがあります。たとえば茨城県の那珂湊高校は普通科と商業科を設置しています。茨城県の常陸大宮高校ですと、1つの高校に普通科、機械科、商業科、情報技術科の4つの科が設置されています。

総合学科

総合学科は、近年増えてきた学科です。簡単に言うと、普通科と専門教育学科を総合化させた学科になります。普通科の教科・科目と専門教育学科の教科・科目から、自分の興味のあるものを選択し履修します。専門教育学科は、商業系や工業系のものが多いです。ところで、教科・科目というのは、たとえば理科ならば、理科が教科で、小分類された生物基礎、生物、物理基礎、物理、化学基礎、化学などが科目です。数学ならば、数学が教科で、数学1、数学A、数学2、数学Bなどが科目です。

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