東海中学校や東海南中学校など、一般の公立中学校に進学する予定である小学生が、小学生のときに鍛えておくべき算数の学習項目を述べます。
算数は、計算力と計算を楽しむ気持ちです。中学生になって数学が苦手だという中学生は、計算力が弱いことが原因となっていることが多いです。計算力が弱いというのは3つあります。1つめは、計算のやり方を覚えていないことです。2つめは、計算のやり方は覚えているのだけれど、計算ミスが多いことです。3つめは、計算のやり方も覚えていて、計算ミスも少ないのだけれど、計算に時間がかかることです。
3つめの、計算がきちんとできるのだが、計算に時間がかかるという人も、数学が苦手になっていく典型的なパターンです。
計算に時間がかかるので、計算を面倒がります。そのため、数学の学習を遠ざけます。遠ざけなくても、時間がかかる分だけ、数学の学習量がどうしても減ってしまいます。
他には、中学1年生で習う、正負の数、文字式、方程式の計算問題で、1,2,3,4,5・・・・・・といった簡単な数を用いた式の計算はよく解けるのですが、小数や分数を用いた式になると、計算のしんどさのために、計算のルールを守らないおかしな解き方をしてしまうということがあります。
計算を楽しむ気持ちは、中学校の数学の課題や定期テストの勉強をしっかりとやれるかどうかということと関わってきます。
小学校では、計算ドリルの宿題が毎日のように出されます。宿題をやらない児童に対しては厳しく叱ったり、学校で強制的にやらせる先生が多いです。こうした先生の熱意によって、児童の計算力が育ちます。一方、中学校では、宿題をやらないからといって、教師が生徒を厳しく叱ることはありません。通知表の数学の評定を、実力よりも1段階から2段階下げるのみです。
中学生は、課題や宿題の計算問題を解かなくても、先生から叱られることはぼありません。叱られないのだから、楽しくないからという理由で計算問題を解くことを面倒がって避けがちになります。その結果、数学のテストの成績がさがることになります。
計算問題の重要さほどではありませんが、割合と比、速さ、比例・反比例も重要です。この3つが中学と高校の数学の基本概念になるからです。速さは、たとえば1分間で30m進むというようなものです。1分間あたりの進む道のり、1時間あたりの進む道のりというように、単位量に対して、どれだけの数をとるかという考え方です。そしてこの単位量が2倍、3倍となったとき、とる数も2倍、3倍となっていくのが比例であり、割合です。たとえば、1分で300m進むとすると、3分でどれだけ進むかというと、速さの公式を使って300×3=900mと解きます。そして、このやり方意外に割合と比の考え方に従って、1分間が3分間と3倍になったから、道のりも300mの3倍の900mとなると考えることもできます。1:300=3:□という式になります。また、比例の考え方ならば、0分で0m、1分で300m、2分で600mと、1分で300mずつ増えるから、Y(道のり)=300×X(時間)としてもいいです。すなわち、割合と比、速さ、比例・反比例は、考え方のおおもとは同じで、ある数が規則正しく、2倍、3倍と増えていくと、それにともなって別の数も2倍、3倍と増えていくということを、感覚的にイメージできるかどうかが大切になってきます。