定期テスト2週間前から試験当日までの勉強法
「全部やる」ではなく、「残っている×を消す」ための進め方
定期テスト勉強で大事なのは、「全部を何となく見ること」ではありません。
まず範囲全体を見て、できるもの・怪しいもの・できないものに分ける。そして、最後は残った×を消していく。
この流れが大切です。
テスト前になると、多くの中学生は「勉強しなきゃ」「ワークを終わらせなきゃ」「暗記しなきゃ」と考えます。しかし、このまま始めると、やることが多すぎて混乱します。
提出物を終わらせる。
英単語を覚える。
数学の問題を解く。
理科の用語を覚える。
社会の流れを確認する。
国語の本文を見直す。
間違えた問題を直す。
これらを全部、同じ重さで見てしまうと、どこから始めればよいか分からなくなります。
だから、定期テスト勉強では順番が大事です。
このページでは、2週間前から試験当日までに、何をどの順で進めるかをまとめます。
目標は、きれいなまとめノートを作ることではありません。テスト当日までに、残っている×を少しでも減らすことです。
このページで分かること
- 2週間前に最初にやること
- ワークを〇△×で仕分ける方法
- ×リストの作り方
- 1週間前からの×の消し込み
- 前日の夜にやること
- 当日の朝にやること
定期テスト対策は、最初から最後まで同じ勉強をするわけではありません。時期によって、目的が変わります。
1. 2週間前
まず「全部やる」のではなく、「全部を見る」
テスト2週間前に最初にやるべきことは、いきなり問題を解くことではありません。
まず、テスト範囲全体を見ます。
ここでの目的は、勉強を進めることではありません。どれだけ残っているかを見えるようにすることです。
多くの人は、テスト勉強を始めるとき、目の前のワークを1ページ目から解き始めます。それ自体は悪くありません。しかし、全体量が見えていないまま始めると、後半に苦手な単元や提出物が残ります。
テスト直前になってから、
「まだ理科のワークが残っていた」
「社会のプリントを見ていなかった」
「英語の本文を覚えていなかった」
「数学の図形だけ手つかずだった」
という状態になることがあります。
だから、2週間前にやることは、勉強そのものより先に、範囲の全体を机の上に出すことです。
テスト範囲表を出します。各教科のワーク、プリント、ノート、教科書を確認します。どの教科で何ページあるか、何が提出物か、どこがテスト範囲かを見ます。
ここで大事なのは、きれいな計画表を作ることではありません。何が残っているかを見えるようにすることです。
うまくできている状態は、各教科の残りページが分かっている状態です。提出物がどこまで終わっているか分かる。すでにできそうなところ、怪しいところ、まずいところが見える。
この状態になって初めて、本格的なテスト勉強に入れます。
2. 2週間前から10日前
ワークを進めながら、〇△×で仕分ける
テスト勉強の前半で大事なのは、ワークをただ終わらせることではありません。ワークを進めながら、問題を三つに分けることです。
〇は、できる問題。
△は、怪しい問題。
×は、できない問題。
この仕分けをしないままワークを終わらせると、見た目だけは進んだように見えます。しかし、テスト前日に見直す場所が分かりません。
ワークを、自分専用の弱点表に変える。これが大事です。
ワークを解いたら、必ず問題番号の横に印をつけます。すぐ解けた問題には〇。答えは合ったけれど迷った問題には△。間違えた問題、解けなかった問題、解説を見ないと分からなかった問題には×。
ここで大事なのは、正直につけることです。
たまたま当たった問題は〇にしません。時間がかかりすぎた問題も〇にしません。答えを見て「ああ、そうだった」と思った問題は、できた問題ではなく、×または△です。
この印は、先生に見せるためのものではありません。自分が次に何をすればよいかを知るためのものです。
〇は、今すぐ優先しなくてよい問題。
△は、もう一度やれば〇に変えられる可能性が高い問題。
×は、テスト前までに必ずもう一度扱う問題。
この区別ができると、勉強時間の使い方が変わります。
3. 10日前から1週間前
提出物を終わらせながら、×リストを作る
テスト1週間前までに、提出物はできるだけ終わりに近づけます。
理由は単純です。テスト直前に提出物を埋めていると、点数を上げるための時間がなくなるからです。
提出物を終わらせることは必要です。しかし、定期テストで点数を上げるには、提出物を終わらせたあとに、×を消す時間が必要です。
だから、1週間前までの目的は、提出物を終わらせること、そして残った×を集めることです。
ワークやプリントを進めながら、×の問題番号を別の紙に書きます。この紙を「×リスト」にします。
×リストには、長い説明を書かなくてよいです。教科名、ページ、問題番号、何でつまずいたかだけを書きます。
たとえば、こうです。
数学 p.42 3番 符号
英語 p.18 不規則動詞
理科 p.55 回路 電圧計
社会 p.72 明治の政策
国語 p.31 指示語
×リストの目的は、きれいにまとめることではありません。テスト前に、できないものだけをすぐ取り出せるようにすることです。
×リストに書くべきものは、「もう一度見ないと危ないもの」です。完全に分からなかった問題、答えを見たら分かったが自力では出なかった問題、同じミスを繰り返しそうな問題、用語が出てこなかったもの、読み間違えた問題、時間がかかりすぎた問題。
これらは、×リストに入れます。
反対に、すぐできる問題を×リストに入れる必要はありません。×リストは、自分を不安にするための紙ではなく、直前に見る場所を絞るための紙です。
4. 1週間前から3日前
勉強の中心を「×の消し込み」に変える
テスト1週間前からは、勉強の中心を変えます。
ここからは、範囲を広く見るだけでは足りません。すでに見つけた×を、どれだけ減らせるかが大事になります。
テスト勉強で点数を上げるのは、すでにできる問題ではありません。できなかった問題が、できるようになった分です。
つまり、点数が上がる場所は、〇ではなく、△と×の中にあります。
×リストを机の横に置きます。上から順に、一つずつ処理します。
数学なら、同じ問題をもう一度解きます。解けたら×に斜線を引きます。もう一度解けたら、丸で囲みます。
英語なら、単語や文法例文を隠して出します。本文なら、重要文を音読し、日本語訳から英文を戻します。
理科なら、用語だけでなく、図や実験の流れを白紙に出します。
社会なら、用語をただ読むのではなく、出来事の前後や理由を矢印でつなぎます。
国語なら、答えだけを見るのではなく、本文のどこが根拠だったかを指で戻します。
この時期は、勉強量を増やすより、×が消えたかどうかを見ます。
×が消えたと言えるのは、答えを見て分かったときではありません。見ずにもう一度できたときです。
解説を読んで分かっただけなら、まだ×は残します。もう一度自分で解けたら、×に斜線を引きます。時間を空けてもう一度できたら、丸で囲みます。
このようにすると、残っている×、一度できた×、二度できた×が分かります。
5. 3日前から前日
新しいことを増やさず、残った×を回収する
テスト3日前から前日は、新しい教材を広げすぎないことが大事です。
この時期に新しい問題集を出したり、新しいまとめを作り始めたりすると、勉強した気分にはなります。しかし、残っている×がそのままになることがあります。
直前期の目的は、新しいことを増やすことではありません。これまでに見つけた弱点を回収することです。
つまり、直前期は「広げる時期」ではなく、「閉じる時期」です。
まず、×リストを出します。次に、各教科のワークやプリントで、×がついたページだけを開きます。
残っている×を上から見ます。解けるか、言えるか、書けるかを試します。できたら斜線を引きます。もう一度できたら丸で囲みます。まだできなければ、残します。
この時期にやるべきものは、一度やったのにまだ出ないもの、テストに出そうな基本問題なのにまだ怪しいもの、提出ワークで×がついたもの、先生が授業で強調していたもの、教科書やプリントで太字・重要語になっているものです。
反対に、まったく新しい難問、範囲外に近い問題、できる問題のやり直し、きれいなまとめノート作りは、直前期には優先しません。
直前期は、見た目のきれいさより、出せるかどうかを優先します。
6. 前日の夜
明日の朝に見るものを一枚にする
テスト前日の夜は、不安になりやすい時間です。あれも見なきゃ、これも見なきゃ、と思いやすくなります。
しかし、前日の夜に教材を広げすぎると、逆に混乱します。寝る前に不安だけ増えて、何が大事だったか分からなくなります。
だから、前日の夜の目的は、全部を見ることではありません。明日の朝に見るものを一枚に絞ることです。
残っている×、出なかった語句、間違えやすい公式、読み落としやすい条件などを一枚の紙にまとめます。
長い説明は書きません。問題番号、語句、公式、注意点だけでよいです。
たとえば、こうです。
英語:不規則動詞 10個
数学:p.42 3番 符号
理科:電圧計は並列
社会:廃藩置県 → 中央集権
国語:指示語は前に戻る
この一枚を作ったら、教材を閉じます。寝る前に、全部を開き直さないようにします。
前日の夜の紙は、きれいである必要はありません。明日の朝、短時間で見られることが大事です。
紙が何枚にも増えたら、まだ絞れていません。朝に見られない量なら、前日の夜の回収としては多すぎます。
7. 試験当日の朝
新しいことを増やさず、昨日の一枚を回収する
試験当日の朝にやることは、新しい勉強ではありません。前日の夜に残したものを、もう一度出すことです。
朝は時間が限られています。ここで新しいことを始めると、かえって不安になります。
当日の朝の目的は、昨日の一枚を見て、出るかどうかを確認することです。
前日の夜に作った一枚を出します。上から順に見ます。
英単語なら、意味を隠して言います。漢字なら、手本を見ずに書きます。数学なら、式の最初の一行を思い出します。理科なら、図の矢印や公式を確認します。社会なら、語句と流れを言います。国語なら、本文の根拠や漢字、文法事項を確認します。
言えたものには斜線を引きます。まだ怪しいものには丸をつけます。出発前に、丸だけもう一度見ます。
当日の朝は、広げないことが大事です。
新しいページを開かない。新しい問題を解き始めない。まだ見ていないプリントを発見して焦らない。昨日の一枚を優先する。
朝にできることは限られています。だからこそ、前日の夜に一枚に絞っておく意味があります。
8. 定期テスト勉強全体の流れ
定期テスト勉強は、毎日同じことをするわけではありません。時期によって目的が変わります。
2週間前は、全部を見る時期です。テスト範囲、提出物、残りページ、苦手な場所を見えるようにします。
10日前から1週間前は、ワークを進めながら〇△×をつける時期です。ワークをただ埋めるのではなく、自分の状態を分けます。
1週間前から3日前は、×を消す時期です。できない問題、出ない語句、怪しいところをもう一度扱います。
3日前から前日は、広げずに閉じる時期です。新しい教材を増やさず、残った×を回収します。
前日の夜は、翌朝見るものを一枚にする時期です。全部を見ようとせず、残ったものを絞ります。
当日の朝は、その一枚を回収する時期です。新しいことを始めず、昨日残したものを出します。
この流れで進めると、定期テスト勉強はかなり整理されます。
9. 定期テスト勉強で避けたいこと
定期テスト前に避けたいのは、勉強していないことだけではありません。勉強しているのに、点数につながりにくい形になっていることもあります。
ワークを赤で埋めただけで終わる。
教科書にマーカーを引いただけで終わる。
できる問題ばかり解く。
×を集めない。
解説を読んで分かった気になる。
直前に新しい教材を広げる。
前日の夜に範囲全体を見ようとする。
当日の朝に新しい問題を始める。
これらは、勉強しているように見えます。しかし、肝心の「できないものをできるようにする」作業が足りなくなりやすいです。
定期テスト対策では、いつも次のことを確認します。
今やっている作業は、残った×を減らしているか。
それとも、ただ不安をまぎらわせているだけか。
この違いは大きいです。
10. まとめ
定期テスト勉強は「×を見つけて、×を減らす」作業である
定期テスト勉強は、ただ長く机に向かうことではありません。全部をきれいにまとめることでもありません。ワークを赤で埋めることでもありません。
中心は、もっと単純です。
まず、範囲を全部見る。
次に、〇△×をつける。
×を集める。
×をもう一度やる。
できた×に斜線を引く。
まだ残る×を前日に一枚へまとめる。
当日の朝に、その一枚を回収する。
この流れができると、テスト勉強はかなり変わります。
「何をやればいいか分からない」状態から、「次はこの×を消せばいい」状態になります。
勉強で不安になるのは、分からないものがあるからだけではありません。分からないものがどこにあるか分からないから、不安になります。
だから、まず見えるようにする。見えたら、分ける。分けたら、残った×から消す。最後に、次の日や当日の朝に見るものを残す。
定期テスト対策とは、範囲全体を、最後には一枚の×リストにまで絞っていく作業です。
あわせて読みたい
ふだんの勉強の進め方は、別ページ「中学生のための勉強の動かし方」にまとめています。