高校受験

茨城県立高校入試問題の特徴 英語編

茨城県立高校の英語の入試問題は、その特徴を知った上で受験勉強を進めていかないと思うように得点が伸びません。というのは、中学校の中間テストや期末テストなどの定期考査の出題、中学校から配布されているワークブックの問題と入試問題の形式や出題内容が全く異なるからです。

茨城県立高校の英語の入試問題の構成は、例年、以下の通りです。
大問1 リスニング(配点30点)、大問2 数行の文章内の語形変化と適語補充の問題(配点12点)、大問3 会話文(配点12点)
大問4 会話文(配点13点)、大問5 長文読解(配点23点)、大問6 英作文(配点10点)
茨城の県立入試問題では、英語の文法の知識を直接問う問題がわずかしか出題されません。大問2の語形変化の6点のみです。とはいっても、英語の文法の理解と定着をおろそかにしては、リスニング、会話文、長文、英作文で高い得点を得ることはできませんので、英語の文法の学習は重要です。

また、茨城県立高の英語の入試問題は、英語の文法、英単語の両方を身につけて初めてリスニング、会話文、長文の得点になるというレベルの高いものとなっています。ですから、英語の文法を身につけ、英単語を覚え、そこからさらにリスニング、会話文、長文、英作文の練習に取り組むという努力と時間を注ぎ込んだ英語学習が必要になります。

繰り返しますが、茨城県立高校の英語の入試問題は、中学3年間の学習内容の理解と定着の度合いを総合的に問う出題内容となっているので、受験生は中学3年間で学習した内容の全体を一定水準以上理解していなければ、低い得点になります。数学、社会、理科ならば苦手な単元があっても、そこが出題されなければ、得点が大きく崩れることはありません。数学、理科、社会は、1年生と2年生で習う事項は身についていて、3年生で習う内容は身についていないといった場合でも、40点や50点は得ることが可能です。ところが、英語は、中学3年間の学習内容の全体を大雑把にでも理解していなければ得点があげられないような出題内容となっているので、中学3年生の部分法海が欠落していれば20点程度しか得られません。

このため、受験生の英語の得点分布は2極化となって現れています。中学3年間の学習内容を理解定着させた生徒は高得点をあげやすく、そうでない生徒はかなり低い得点になりやすいため、高得点と低い得点のいずれかに偏りがちになります。30点以下の生徒と80点以上の生徒が多く、平均点である60点前後をとる生徒が少くなっています。
ですので、偏差値50(試験の得点が全体の平均点と等しい)の生徒は、英語を得意科目にすると合格の可能性が大きく高まります。

また、茨城県立高の英語の入学試験の特徴として、リスニングテストの配点が高いことがあげられます。100点満点中30点です。リスニングテストは文法と英単語の知識は中学1年生や2年生程度のものでよく、リスニング力の確かさがポイントとなります。これについては、市販の過去問の問題集で、リスニングテストの音声データが録音されたCDが付属しているものを購入し、1日30分を一週間連続で、テキストを見ながら聞き続ければ、十分なリスニング対策となります。

英作文は、英語が苦手な人はあえて切り捨て、得意な人は10点の配点のうち5点を稼げたらラッキーといった考えでいるといいでしょう。さまざまな出題内容があり、万全の対応というのもないので、英作文の練習に時間を費やすならば、同じ時間で、他の教科が得点源となるような学習を展開させた方が合格しやすいです。